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1. コードバンとは 2. コードバンの鞣し 3. 柿渋染めコードバン 4. コードバンアイテム

 

ichiの革細工-コードバン詳細

 

 

2. コードバンの鞣し

コードバンも他の革と同様に植物のタンニンや化学薬品を使用して「鞣す」ことで生の皮から革製品に使用出来る革へと生まれ変わります。 鞣し方で同じコードバンでも特徴が変わってきますが、ichiでは植物タンニン鞣しのコードバンを使用しておりますので財布や名刺入れに用いると豊かな経年変化を楽しんで頂けます。

この鞣しを行う場所をタンナーといいます。革を様々な表情に仕上げるタンナーは国内、国外問わずたくさんあるのですが、コードバンを製革できるタンナーは世界中でアメリカのホーウィンと日本の新喜皮革の2社だけなのです。 この事実も前述した希少性に繋がりますね。

鞣し1ここでは非常に手間をかけるコードバンの鞣し工程をご紹介させて頂きます。 まずはヨーロッパから原皮が届きます。

 

まだ生きていた頃の名残である尻尾や体毛が見られます。

 

 

 

 

 

鞣し2続いて水洗い、石灰漬け、フレッシングを行い皮についた塩や汚れを落とし、ゼラチン質を取り除きます。ここでいよいよ鞣しに入ります。

 

 

 

 

 

 

 

鞣し3異なる濃度のタンニンが充たされたタンニン槽に1ヶ月強の時間をかけて順番に漬け込んでいきます。

 

 

 

 

 

 

タンニン槽から上げた革はタンニンそのものの色であるキナリ色になります。
その後に水を絞り、不要な部分を切り落として自然乾燥を行います。

鞣し4乾燥後にコードバンならではの工程であるシェービングへ移ります。
この革の内部に存在するコードンバン層を露出させる技術を持った職人は日本に数人と言われています。
シェービングを経てコードバン層がむき出しになった革は再度鞣され、この段階で加脂や染色を施します。
染色した革の水分を取り除き、皺を伸ばすセッター作業を経て再び自然乾燥を行います。

 

 

 

 

鞣し5乾燥後にいよいよ仕上げの工程に入ります。ガラスで擦る事で表面の毛羽立ちが抑えられ、同時に熱が加わる事で艶が生まれてきます。機械こそ使いますが職人技が発揮される工程を経て、ようやく革素材としてのコードバンが完成します。

 

 

 

 

 

 

鞣し6写真のように眼鏡のような形をしていることもコードバンの特徴です。
一見して大きく見えるかも知れませんが、大きな馬一頭から採れるのがこの量です。多少使えない部分があるにしても長財布にすると3〜4個分にしかなりません。

 

 

 

 

ここまで駆け足で流れをお伝えさせて頂きましたが、それでも手間ひまかけて生まれる革であることがおわかり頂けたのではないでしょうか。 馬として生きていた素材が卓越した技術と信念によって新たな魅力を持って生まれ変わった姿であるコードバン。 是非その魅力を手に取って味わって下さい。

 

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